《技術的特異点(シンギュラリティ)により人類はどうなる?!》2029年より早まる?

技術的特異点(シンギュラリティ)イメージ

「Pepper」や「AlphaGo」(アルファ碁)の最近の活躍、オックスフォード大学や野村総合研究所による発表で人工知能の発達により、近い将来人間の仕事の大半が自動化されてしまうという事が話題になりました。

その影響により「技術的特異点」が現実味が増して来たとして、最近はまた注目されるようになっています。
今回はそんな「技術的特異点」についてまとめてみます。

技術的特異点[シンギュラリティ]とは

技術的特異点(ぎじゅつてきとくいてん)
[Technological Singularity]またはシンギュラリティ(Singularity)とは、人工知能(人工超知能、汎用人工知能、AGI)の発明が急激な技術の成長を引き起こし、人間文明に計り知れない変化をもたらすという仮説である。
出典:Wikipedia

人間がもし全人類の知能を超えた究極の「自立学習機能」をもつAIを発明した場合、そのAI自体が更に自己学習機能により自己より優れたAIを作り上げ、また更にそのAIが・・・

と、言うように1つのスーパーAIを人間が開発した後は、人間がいままで行ってきたテクノロジーの開発・研究をAIが代わりに行い、人間が行ってきた開発する時の時間と比べ物にならない爆発的な早さで自己進化の連鎖を繰り返すとしています。

そのため、人間の知能レベルでは予測がつかない状態になると予測しており、その最初であるAIを発明した時点を「技術的特異点」としています。

技術的特異点に到達するのはいつ?

では、その「技術的特異点」はいつやって来ると予測されているのでしょうか?
2045年と言われていたり、2029年とも。。。

「技術的特異点」について予測している人物別に取り上げてみます。

Google社のレイ・カーツワイル氏の見解

レイ・カーツワイル[Ray Kurzweil]

出典:Wikipedia

レイ・カーツワイル [ Ray Kurzweil ]
生誕:1948年2月12日
国籍:アメリカ合衆国
研究分野:計算機科学
研究機関:oogle
出身校:マサチューセッツ工科大学

レイ・カーツワイル氏は昔から人工知能の第一人者として有名でしたが、彼の「シンギュラリティ」に対する理論は当時SF映画のようなものと同一の扱いをうけ一部のマニアにのみ支持をうけている状態でした。

しかし、彼が予測した100以上の事柄の的中率は86%と言われています。

現在彼は、2012年にグーグル社にその実力を認められ、現在はグーグル社のエンジニアリング部門の総指揮をとっています。

2005年に出版した彼の書籍「シンギュラリティは近い[エッセンス版] 人類が生命を超越するとき」では、「シンギュラリティ」は2045年に訪れると予測していました。

その後、2016年4月には2045年よりも早まると予測し「シンギュラリティ」は2029年に訪れると発言しています。

スーパーコンピューター開発
齊藤元章氏の見解

スーパーコンピューター開発企業Pezy Computingの代表取締役の齊藤元章氏

出典:CATALYST

齊藤 元章 [ さいとう もとあき ]
スーパーコンピュータ開発者
次世代の汎用人工知能(AI)の研究者
PEZY Computing CEO 等
「第14回 日本イノベーター大賞」
「Computer World Honors」
日本人初の米国コンピュータ業界栄誉賞

彼はレイ・カーツワイル氏による「シンギュラリティ」が来る前に訪れる「プレ・シンギュラリティ(社会的特異点)」の時期を2030年と予測しています。

齊藤氏による「プレシンギュラリティ」とはエクサスケールというスーパーコンピュータの完成により近い将来にはエネルギー問題が解決する事が出来るので衣食住がフリーになり、お金のという概念がなくなる未来が来ると言っています。
また、それにより人間による労働がなくなり、老いまでもコントロール出来る時代がくると予測しています。

彼の書籍「『エクサスケールの衝撃』抜粋版 プレ・シンギュラリティ 人工知能とスパコンによる社会的特異点が迫る」でも「プレシンギュラリティ」について詳しく解説しています。

しかし2016年10月のCATALYSTの記事によると、エクサスケールのスーパーコンピュータは2018年中に完成すると語っています。

齊藤:中国は2019年から2020年にかけて異なるシステムを3台も立ち上げようとしています。
そこからプレシンギュラリティは10年かけてと言っていたのですが、たぶん5年かからないと思います。
本を書いたときには、もちろんAIはある程度意識してはいたんですが、ここまでAIが急速に進歩するとは思ってもみませんでした。
引用:CATALYST

齊藤氏もレイ・カーツワイル氏と同じ様にAIの予想を上回る急速な進歩により「技術的特異点」の時期の見解を早めたようです。

技術的特異点は来ない?

技術的特異点は来ないと断言されている方もいます。
コンピュータが仕事を奪う」の著者でも有名な新井紀子教授です。

新井教授は、通称「東ロボくん」と呼ばれる、東大合格を目指す人工知能(AI)を2011年から研究、また育てて教育している数学者の新井紀子教授です。

新井教授は、2011年にスタートした「ロボットは東大に入れるか」[通称:東ロボプロジェクト]で、2021年までに通称「東ロボくん」と呼ばれるロボットを東大に受験させ合格させるというプロジェクトを行いました。

2013年と14年には、全国約50万人の受験生が受験するセンター模試を受験し、その成績は。。。

14年度の成績は合計得点900点中386点で、偏差値は47.3。全国581私大の8割にあたる472大学で、合格可能性80%以上を表す「A判定」を獲得した。
引用:あしたのコミュニティラボ

しかし、このプロジェクトは人工知能の限界が見え成績が伸び悩んだため諦める事となり、高得点を出し「A判定」を獲得したのにもかかわらず、新井氏はAIが東大に入る事はないと断言する。

膨大なデータを記憶する事ができる人口知能の東大受験は、「AlphaGo」(アルファ碁)の活躍なども話題になってる事から簡単にできてしまうのではないかとイメージしてしまうが、AIは文章の意味を理解出来ないため、過去に学習していない問題がでると解答が出来なくなるという。

この事から新井氏はこの数十年に急速に発達した人工知能でも、学習能力には限界があるため人間を超える進化が訪れる日は来ないとしている。

技術的特異点を題材にしている映画や漫画

技術的特異点を題材にしている映画や漫画を紹介します。

2001年宇宙の旅

人類の木星探査機のプロジェクトを成功させるための人工知能「HAL」が、プロジェクトの進行を邪魔する乗務員を抹殺しようとする映画です。人工知能に目的を持たせた場合、達成の為に行う行為に人間は制限をかけられるのでしょうか?

攻殻機動隊


21世紀の科学技術が飛躍的に進歩した日本を舞台にしている漫画。

人の意識が電脳によってネットワークに直接アクセスできる時代になり、汚職などの犯罪を事前に察知する事が出来るようになる。
そのような世の中でおこる被害を最小限に防ぐ公安警察組織「攻殻機動隊」の活動を描いた物語。

人の意識は電気信号なので、技術的特異点の到達によりインターネットや仮想現実の世界に意識だけ入り込む時代になるのでしょうか?

ターミネーター


こちらは有名な映画ですよね。軍事用の人工知能のスカイネットが人類の抹殺を図ろうとする未来を描いています。
人類が必要とされない場合抹殺用のAIを生産し人類は抹殺されてしまう?

マトリックス


人間の労働力として酷使されたロボットが耐えられず人間を殺してしまい、その事件で恐怖を覚えた人間がロボットを破壊。

その逆襲として今度はロボットが人間を自己のエネルギーとする計画をたてるという人間とロボットの争いを描いています。

ロボットが人間に近づいた場合、人間とロボットの共存は上手く行くのでしょうか?

技術的特異点の未来について

人間の脳と人工知能の融合
テスラモーターズのイーロン・マスク氏やマイクロソフト創業者のビル・ゲイツ氏、また、物理学者のホーキング博士は人工知能の発達は人類にとって脅威になるかもしれないと発言しています。

また、映画や漫画などでも題材にしているように、AIの技術推進が進み「技術的特異点 」に達した場合、AIを人間が制御して危害を加えないようにする事が出来るのかと言う事で今後において問題視されている意見も数多くあります。

しかし、人工知能は人の生活を豊かにすると言う事も事実です。

齊藤氏による「プレ・シンギュラリティ(社会的特異点)」が実現する日が来るとしたら、人類は争いもなくなり素晴らしい世の中になるでしょう。

AIの技術推進が進めば人間自体も機械と融合する事により全く新しい存在になるとの予測もあり、危惧されているような事は起こらないという意見もあります。

また、機械と人間が融合した場合は、寿命も10倍近くになるのではないかとも言われています。

さて、近い未来の将来人工知能は人間を超えるのでしょうか?
それとも「技術的特異点 」は起こらないのでしょうか?
また、訪れた場合は人間の未来はどうなっているのでしょうか?

その答えを私たちが目の当たりにする日は近いようです。