井山裕太名人が囲碁で世界に迫る!日本のお家芸は復活するのか?

囲碁アジア世界選手権での井山棋士の活躍は?

11月15日に、囲碁棋士の井山裕太名人が世界戦の決勝進出が決定しました。

この様な世界戦の決勝に日本人が進むのは、約11年ぶりのことです。
そこで今回は、盛り上がっている囲碁の現状や世界大会などについて調べてみました。

日本での囲碁の歴史

囲碁は日本のお家芸と言われていました。
元々囲碁の起源は中国と言われており、日本に囲碁が伝わった時代ははっきりと分かっていません。

しかし、奈良時代や平安時代には盛んに囲碁が打たれていたことが分かっています。
奈良にある正倉院(しょうそういん)には碁盤が保存されており、紫式部や清少納言の作品にも囲碁は登場します。

「木画紫檀棊局」 ( もくがしたんのききょく ) ( 正倉院宝物 )
源氏物語絵巻に描かれた囲碁
出典:日本棋院

1199年には、玄尊(げんそん)が「囲碁式」という囲碁のルールを定めました。
これは、日本最古の棋書と言われています。

貴族や僧侶が愛好していた囲碁ですが、室町時代に入ると武家や庶民にも広まり、戦国時代に入ると多くの戦国武将も囲碁を好んで行いました。

安土桃山時代や江戸時代では、日海という僧侶が棋士として活躍しました。

日海は、寂光寺の塔頭の一つの本因坊にいたため「本因坊という塔頭にいる、碁の強いお方」という呼ばれ方もされ、織田信長や豊臣秀吉、徳川家康など名だたる武将の囲碁の師もつとめます。

以後日海は、囲碁の席では「本因坊 算砂」(ほんいんぼう さんさ)として名乗ります、本因坊家の始祖です。

日海(本因坊算砂)囲碁が強い僧
本因坊 算砂
(ほんいんぼう さんさ)
永禄2年(1559年)
元和9年5月16日(1623年6月13日)
安土桃山時代、江戸時代の囲碁の棋士。
生国は京都。
顕本法華宗寂光寺塔頭本因坊の僧で法名を日海と称し、後に本因坊算砂を
出典:Wikipedia

本因坊は棋士に贈られるタイトルでもあります。
1800年代、江戸時代後期に入ると囲碁は黄金期を迎え、多くの天才棋士が誕生します。

昭和に入ると多くの新聞やテレビで囲碁が取り上げられるようになり、その後多くの大会が開かれ、日本は世界大会を開きました。

また、3つのタイトルを1年に独占する大三冠の達成や、7つのタイトルを獲得するグランドスラムの達成を成し遂げました。

1989年に開催されたテレビ囲碁アジア選手権では、日本人が6年連続優勝するなど、日本の囲碁はかなりの強さを誇っていました。

囲碁大会における日本の現状

日本のお家芸とまで言われていた囲碁ですが、現状は中国や韓国に追い越されてしまったと言われるほどです。

テレビ囲碁アジア世界選手権では、6連勝からほとんど中国・韓国の棋士が優勝しています。

日本人の優勝は、6連勝後は4回しかありません。
多くの世界大会でも日本人の優勝はあまりなく、中国・韓国選手が1・2位を独占することもしばしばあります。

1990年代頃から世界大会が開催され始めます。

初めは日本人も活躍していたのですが、次第に中国・韓国の活躍が目立つようになってきました。

日本が勝てなくなった理由の一つとしては、ルールの違いが挙げられます。

日本では領地の取り合いで勝敗が決まりますが、中国では碁盤に残っている石の数で勝敗が決まります。

このルールにより、2015年の世界大会では日本の井山裕太名人は、中国の陳耀燁(ちん ようよう)名人に敗れました。

この試合は、陳耀燁の半目勝ちだったため日本のルールならば井山名人の勝利だったと言われています。

世界大会のルールは日本のもので行うことがほとんどでした。
しかし、中国の棋士が優勝するようになり、実力のある若手も多く誕生していることから、今では中国で世界大会が開かれるようになっています。

また、賞金の違いも海外の選手が日本で目立つようになった理由の一つです。
大会に出ると、賞金以外にも対局料というものが発生します。

日本は中国よりも獲得金額が高いため、中国棋士が国内戦に参加し、優勝する棋士も出てきました。
この結果、日本人棋士よりも中国・韓国棋士の方が活躍しているという印象が強くなっていきました。

井山裕太名人の活躍を期待する囲碁の大会

囲碁には様々な大会があり、世界大会には多くの棋士が参加します。

その中でも、古くからある大会の一つに、テレビ囲碁アジア選手権があります。

この大会は1989年に開催されてから、毎年行われています。参加できるのは前回の優勝者と、テレビ局主催の3つの大会上位2名です。

この大会以外では、LG杯朝鮮日報棋王戦が有名です。

1997年から開催されたこの大会は、トーナメント方式で戦い、決勝は3番勝負となっています。

現在、井山裕太名人が決勝に進んでおり、2018年2月5日から決勝戦が行われます。

2005年に日本が優勝してから中国・韓国勢の優勝が続いているため、期待が高まっています。

これらの大会以外にも活躍が期待される以下の大会もあります。

  • 応氏杯世界選手権
  • 三星火災杯世界囲碁マスターズ
  • 農心辛ラーメン杯 世界囲碁最強選

まとめ

中国や韓国棋士に押されている状況ですが、井山裕太名人が世界戦の決勝戦に進みました。

井山名人は日本で多くのタイトルを獲得している、注目の棋士です。
この戦いも注目してみましょう。