ヒートショックの死亡者は交通事故よりも多い?原因や高齢者の対策について

交通事故より多いヒートショックとは

2018年は記録的な寒さを関東が直撃しました。
東京の都心では朝の最低気温が氷点下4℃という日もあり、これは48年ぶりの気温ということです。

このような寒い日に特に気を付けてもらいたいのが「ヒートショック」です。
認知度が44.2%という「ヒートショック」(東京ガス2015年10月30日都市生活レポートより)ですが、その数字とはうらはらに「ヒートショック」での事故は年々増え続けています。

そのように認知度が低い「ヒートショック」について今回は現象や対策までまとめてみたいと思います。

ヒートショックとは

ヒートショックとは急激な温度の変化により、脈拍や血圧が変動してしまう現象のことを言います。

ヒートショックの原因で1番多い入浴による原因で例えると、暖かい部屋から寒い脱衣所や浴室に行く事で、寒さにより血管が収縮し血圧が上昇します。

そして、熱いお湯につかり身体が温まる事で収縮した血管が拡張し血圧が急激に下降します。

お風呂から上がり、寒い脱衣所に戻ることでまた寒さで血管が収縮し血管が上昇。

このように急激な血圧の変化は高齢者や血圧が高い方にとってはとても危険で、心臓や脳にも負担がかかり、不整脈や失神、心筋梗塞や脳卒中を引き起こす原因となります。

実際、ヒートショックが原因での事故では高齢者や肥満気味の人、糖尿病や高血圧などの持病を抱えている人が多いのが実情です。

また、他にも心臓に持病を抱えていたり、熱いお風呂に入るのが好きだったりする人も注意が必要なので若い人や健康な方も注意が必要です。

そして、ヒートショックがもっともおこりやすい時期は、部屋の温度と外の温度差が激しい冬場や、特に12月から2月にかけての発生が多くなります。

トイレでもヒートショック!!

ヒートショックが起きやすい場所は入浴時の浴室だけではありません。
トイレに行った際などにも注意が必要です。

トイレの場合は、暖かい室内から気温の低いトイレに入った時にヒートショックが起こります。
しかし、それだけではなくトイレで力むことでも血圧が上がるため、同じ現象が起こるとされています。

ヒートショックは病死が多い?

ヒートショックは心筋梗塞や脳卒中などが起こるため、突然死を引き起こします。
その数は交通事故よりも多いと言われています。

2017年の交通事故年間死亡者数はおよそ3690人、それに比べてヒートショックが原因と思われる死亡者数は、東京都健康長寿医療センターの調査によるとおよそ1万7000人に及びます。
また、その中のほとんどが高齢者となっています。

ヒートショックで死亡した場合、その多くは病死という結果で処理されます。
理由としては、事故死として処理してしまうと検視をすることになるからです。

ヒートショックで亡くなる原因のほとんどは、入浴中に意識を失い溺死してしまうことです。その多くがなぜ気を失ったのかなどの詳しい原因が分からないため、検視をすることになります。

しかし、遺族の多くはこの検視を望んではいないため病死として処理されます。
その為、今わかっている死亡者数よりも多い可能性があります。

また、厚生労働省による家庭内での溺死者数はおよそ4761人となっていますが、入浴時の急死では検視によって病死や溺死となることもあります。

これらを鑑みると、ヒートショックによる死亡者数はかなりの数になると考えられます。

ヒートショックを防ぐためには

ヒートショックを防ぐためには温度差を少なくすることが大切です。

先ず簡単に出来るのが、お湯の温度です。
お湯の温度が42℃以上になると外との温度差が激しくなってしまうため、41℃以下に設定するようにしましょう。

また、飲酒後に入浴することも危険な為、やめるようにしましょう。

さらに、湯船につかる際にはすぐにつかるのではなく、かけ湯などで体を温めてから入ることでヒートショックを防ぐことが出来ます。

他には、トイレや脱衣所、浴室といった気温の低い場所を暖める事で対策できます。

トイレや脱衣所を暖めるには、暖房器具の設置が一番手っ取り早い方法です。家電量販店に行けば小さいサイズの暖房器具や、温風を出すことで部屋を暖めるものも売っているため、それらを使えば狭い場所や子供にも安心・安全に使用できます。また、トイレには暖房便座を取り付けることもオススメです。

浴室を暖めておくにはシャワーを出しておいて暖める方法や、湯船の蓋を取りお湯の湯気で浴室全体を暖める方法などがあります。

この他には、お金がかかってしまいますがリフォームすることも一つの手です。
リフォームには断熱リフォームというものがあり、これらをすることで家の中の熱を外に逃がさなくなります。

断熱リフォームの代表的なものには、窓のリフォームがあります。

窓にサッシを取り付けることで二重構造にし、中の熱を逃がさないだけでなく、外気の侵入を防ぐ働きもあります。

また、床暖房もオススメです。
床暖房は浴室やトイレにだけ取り付けることも出来るので、自分の家に合わせて行えます。

まとめ

交通事故に遭わないための対策は認知度が高いため日頃から行っているとは思いますが、ヒートショック対策については認知度が低いため対策や予防をしているご家庭は少ないのが現状です。

そのため、ヒートショックによる事故を減らす試みとして、平成29年10月2日より日本気象協会と東京ガスが共同開発した「ヒートショック予報」が公開されています。

ヒートショック予報
各ご家庭でのヒートショック対策の助けになれば幸いです。