【雛人形の種類に合った飾り方をしよう】しまい方や処分についても

ひな祭りの雛人形の飾り方と処分の方法

ひな祭りを迎える前に女のお子様がいるご家庭では雛人形を飾ると思いますが、皆さんは雛人形に種類があり飾り方が違うのをご存知ですか?

地方により雛人形が違い飾り方も変わってきます。
今回は雛人形の種類と飾り方が違う理由、また、処分が必要になってしまった時の処分の方法についてまとめてみます。

雛人形の意味

元々雛人形は紙などで出来ており、自分の邪気を払ってもらうために川などに流していました。

流し雛

それが時代・技術の発達と共に人形は豪華になっていき、流すものではなく飾るようになりました。
その為、雛人形を飾るということは、娘の邪気を払い健やかに育つことを願うためと言われています。

雛人形が男女一対なのにも意味があります。

ひな祭りのルーツを辿っていくと雛遊びという貴族が行っていた今でいうおままごとのような遊びが出てきます。
その際に使われていた人形の為、夫婦をイメージして男性の人形も作られました。

そして、雛人形の作り方には色々あり「木目込み人形」や「衣裳着人形」などが昔からあり、現在ではガラスや陶器など様々な雛人形があります。

木目込みとは人形を作るときの技法の1つです。
木目込み人形とは、木や桐塑という粘土で出来た胴体に溝を入れて、そこに衣装の端を入れることで出来る人形のことを言います。

衣裳着人形とは衣裳を人形に着せることから名づけられた人形です。

この人形は頭と胴体を別の職人が作り、胴体に頭を付けることで完成します。

雛人形には関東雛と京雛がある

雛人形には関東雛と京雛があり、現在多くの雛人形は「関東雛」と言われるものです。
関東雛は、その名の通り関東で作られており、京雛は関西で作られた雛人形です。

関東雛と京雛の飾り方の違い

関東雛と京雛の大きな違いは男雛と女雛の飾る位置になります。
また、その他にもそれぞれの地方によって飾り方に違いがあります。

関東雛と京雛の飾り方の違い
関東雛 ⇒ 向かって左が男雛、右が女雛
京雛 ⇒ 向かって左が女雛、右が男雛

京雛の親王の飾り位置は王座の位置からきています。

関東雛と京雛の顔つきの違い

飾り方の違いの他に、顔つきで関東雛と京雛を見分ける事が可能です。

関東雛は目が大きく口元に笑みがあり少しふっくらとした顔つきになっている事が多いです。

また、京雛は目は切れ長で、鼻筋が通りスッとした顔立ちをしています。

お内裏様とお雛様の位置が違う理由

また、関東雛と京雛は関東雛は「新式」、京雛は「古式」と言われる事もあります。

これは日本は昔、左右に並ぶ際の格式の高い者い位置が左側とされており、京雛もそれに習って向かって右側にお内裏様が置かれていました。

しかし、明治時代に入ると西洋の文化が日本に入ってきて、天皇陛下も西洋のスタイルを取り入れた際、西洋スタイルの右側が上位に並びのスタイルを変更された為に、皇居があった関東を中心に雛人形もこの並びが主流となり広まったとされています。

しかし、この考えはきちんとした昔の資料が残っていない為、有力な説として考えられてはいますが確証がある訳ではありません。

親王飾りの飾り方

親王飾りとは、親王と呼ばれる男女の雛人形を飾る方法です。

飾り方は、男雛が正面から見て左側で、女雛が正面から見て右側になります。
雪洞は左右端に1つずつ置き、人形の後ろに屏風も飾りましょう。

多段飾りの飾り方

雛人形の多段飾りの飾りと人形の名前
※画像は京雛。現在は男雛と女雛が反対の場合が多いです。

一段目・親王

一段目は、親王の男雛と女雛、「屏風」「雪洞」「三宝」を飾ります。
向かって左が男雛で、右が女雛になります。

先きにも述べたように、京雛(古式)の場合は 向かって左が男雛、右が女雛になります。

(1)男雛
頭に冠を乗せ、後ろに付いている纓(えい)を垂直に立てる。
右手に笏(しゃく)を持たせ、左腰の袖下に太刀(たち)を入れる。
(2)女雛
手に檜扇(ひおうぎ)を開いて持たせる

二段目・三人官女

二段目は、五人囃子(ごにんばやし)と高杯(たかつき)をかざります。

高杯の上に飾りが付いていなければ、菱餅や草餅、鏡餅などの季節のお菓子をお供えして下さい。

そして、三人官女は立っている者と座っている者との数で飾る位置が変わります。

立っている者が1人ならそれを真ん中に配置し、座っているものが1人であれば1人のものを真ん中にします。
両サイドに配置する三人官女は、左右の足か手が外に向いている場合、それが外側になるようにします。

三人官女
(3)向かって左側の官女 ⇒ 加銚子 (くわえのちょうし)
(4)真ん中の官女 ⇒ 三方 (さんぽう)
(5)向かって右側の官女 ⇒ 長柄銚子 (ながえのちょうし)

三段目・五人囃子

三段目は、五人囃子を飾ります。
五人囃子は左から(6)太鼓(たいこ)、(7)大皮鼓(おおかわつづみ)、(8)小鼓(こつづみ)、(9)笛(ふえ)、(10)謡(うた)の順番となっています。

四段目・随身

四段目は、随身(ずいじん)と呼ばれる右大臣と左大臣、「御膳」と「菱餅台」を飾ります。

右大臣と左大臣の見分け方は、若い方が右大臣で年老いている方が左大臣となります。
同じ顔をしている場合は、黒っぽい着物を着た方を向かって左側に配置するようにして下さい。

随身
(11)向かって左側 ⇒ 右大臣 (うだいじん)
(12)向かって右側 ⇒ 左大臣 (さだいじん)

随身の両者とも、左手に弓、右手に羽を上にして矢を持たせます。
背中に背負う「背負い矢」は肩の後ろから見えるようにします。

五段目・仕丁・衛士

五段目には仕丁(してい)と衛士(えじ)、向かって左に「右近の橘」(うこんのたちばな)、右に「左近の桜」(さこんのさくら)を飾ります。

仕丁は、昔に貴族の身の回りのお世話をしていた人の事で、持っている物は大名行列で仕丁が持っている持物になります。

仕丁
(13)向かって左側の仕丁 ⇒ 台笠 (だいがさ)
(14)真ん中の仕丁 ⇒ 沓台 (くつだい)
(15)向かって右側の仕丁 ⇒ 立傘 (たてがさ)
※地方によっては「衛士」、また、表情が左から「怒り」「泣き」「笑い」の配置になる三人上戸(さんにんじょうご)
になる場合もあります。
その場合、持つ物も「怒り上戸」 ⇒ 「熊手」、「泣き上戸」 ⇒ 「塵取り」、「笑い上戸」 ⇒ 「箒」(ほうき)となります。

六段目・嫁入り道具

六段目は、比較的小さい嫁入り道具を飾ります。

箪笥(たんす)、長持(ながもち)、鏡台、鏡台、針箱、火鉢(ひばち)、茶道具等を飾ります。
その他にも、鋏箱(はさみばこ)、衣装、袋台子(だいす)など、これも様々です。

七段目・嫁入り道具

七段目は、大きい嫁入り道具「御駕籠」(おかご)、「重箱」、「御所車」(ごしょぐるま)を飾ります。

また、作者が書いてある「木札」は決まった位置があるわけではありません。
目立ちすぎず、邪魔にならない位置にバランス良く配置しましょう。

雛人形のしまい方

雛人形をしまう時期はなるべく早い方が良いため、翌日にしまえる場合はしまってしまいましょう。

しかし、しまう時は晴れた日にして下さい。雛人形の天敵は湿気です。
その為、湿気の多い雨の日にしまってしまうと、湿気も一緒にしまうためカビてしまう危険性があります。

しまい方としては、下の方から順番にしまうようにしましょう。
また、柔らかい筆などで埃を払うことも忘れずに行ってください。

人形をしまう時に気を付けてほしいのが、顔に触らないことです。
顔に触ってしまうと指紋が付いてしまい汚れてしまうので、柔らかい紙などで包んでしまうようにしましょう。

次に小物は取り外した後、誰のものか分かるようにしまうと来年も飾るときに便利です。

全てを収納ケースに入れたら、持ち運ぶときに傷をつけないように隙間を紙などで埋めましょう。
その後、人形用の防虫剤を入れたら湿気のない場所にしまって終わりです。

雛人形の処分方法

雛人形をやむをえず処分する場合には、ごみとして出す方法ではなく、人形供養か寄付する方法などがお勧めです。

人形供養に出す場合は、人形供養を行っている神社・お寺に持ち込んで供養しましょう。

その際は電話をして受付時間や持ち込む方法などを確認しておきましょう。
寄付する場合は、寄付活動をしている企業に電話することをオススメします。

まとめ

雛人形といっても種類や飾り方など、様々なものがありますね。
今回の記事を読んで、雛人形について少しでも皆さんが知るきっかけになれば幸いです。